21.02.10[採用]
イチニ株式会社では国内最大級の選挙メディア「選挙ドットコム」、YouTubeチャンネル「選挙ドットコムちゃんねる」の運営のほか、政治家と有権者をつなぐ様々な取り組み、行政・メディア向けサービスの展開を行っています。
今回は警察官・刑事として在職中は主に捜査二課で多くの選挙違反、贈収賄、組織犯罪の取り締まりにあたり、退官後の現在は顧問の立場からイチニ株式会社(以下、イチニ)に様々な面から助言を行っている齋藤顕氏に編集部の横尾がインタビューを行いました。
―横尾
本日はよろしくお願いいたします。齋藤さんは「顧問」という立場からイチニをサポートしていただいておりますが、どのような経緯があったのでしょうか。
―齋藤
私は長らく捜査二課の刑事として選挙犯罪や贈収賄事件等に関わってきました。
その殆どは、票を金で買うという典型的な選挙犯罪である現金買収や供用接待。或いは、公務員が特定候補者の投票を依頼する公務員の地位利用罪などの、有権者に対する投票に干渉する犯罪でした。こうした類型の違反は、極めて悪質な選挙違反として警察も最重点の選挙違反として取り締まりの対象となってます。
選挙というのは、恐らく国民の皆様が想像しているよりも警察にとって大きなイベントなんです。ただ、それだけ選挙に一丸となって取り組んでいる警察でも「私は選挙が得意です」という人はほとんどいません。それなのに民間企業で選挙を専門にビジネスを成り立たせている会社があると聞き、その後、松田取締役と話をしたのがきっかけです。
現在は顧問として選挙犯罪のトピックスについてメンバーの疑問に答える等、アドバイザーのような役割をさせていただいています。
―横尾
イチニのどのような点を評価していただいたのでしょうか。
―齋藤
やはり「選挙を中心をビジネスとして成り立たせ、それを継続・維持、そして成長している」という点ですね。クライアントが政治家や政党であるというわけではなく、「選挙」そのものを市場と捉え、ビジネスを展開している会社はほとんどありません。
私は警察の立場で政治や選挙を扱ってきたからこそ、それらが知識なしで簡単に手を出せる分野ではないこと、大きな間違いがあってはいけないということ、興味関心を向けることが難しい分野であること等がよく分かります。それでも日本を良くするための選挙という題材に取り組み続け、お金を稼ぐ方法を編み出し、維持・成長し続けているイチニは本当にすごいと思いますね。
―横尾
イチニが展開しているサービスについて、齋藤さんはどのような点に注目していますか。
―齋藤
閲覧している多くのインターネットユーザーは選挙ドットコムをwebメディアとして認識していると思いますが、選挙ドットコムは「選挙のデータベース」としても非常に優秀ですね。昔は選挙の情報を集めることはとても大変でした。特に選挙犯罪を取り締まるのは小さな小さな情報を積み重ねての情報戦で、新聞の切り抜きを集め、集会の人数の変動を見て、ビラの配られた時間を特定して……。それくらい必死にならないといけなかったんです。選挙ドットコムの充実により、webで選挙の情報を得ることは簡単に、効率的になりました。有権者にも、それこそ警察にとっても役立っていると思います。
公職に就く過程で犯罪を犯した人が法律を作ったり行政運営をしたりすることは、社会の基盤を揺るがしかねません。みんなが選挙について自分で調べるようになって不正を許さなくなれば、政治家が不正をする余地は限りなく少なくなるはずです。イチニの事業は、そういったところに関わってもいるのです。
―横尾
今後も蓄積したデータを皆様に提供し、役立てていただけるように尽力いたします。
―齋藤
はい。あとは事業展開のスピードも素晴らしいですね。実は私の知り合いでIT系の事業をやっている人がイチニの「選挙区ターゲティング広告」と同様の事業を思いついたことがあるらしいんです。ただ、検索したら選挙専門のイチニが同じサービスを展開していて既に実績もあり、これは勝てないと参入を断念したとか(笑)。他社が構想段階のものをイチニは既に手掛けて実績も上げている。このスピード感は他社にはなかなか追いつけないものです。
―横尾
今後イチニに期待していることは何でしょうか。
―齋藤
国民の皆様に選挙に目を向けてもらうことを引き続き頑張ってほしいです。私も企業や学校のからの依頼を受けて、セミナーや出張授業を行っていた経験がありますが、最も難しかったのは「興味を持ってもらうこと」でした。話の内容が、真面目すぎると退屈だし、かと言ってふざけて扱いすぎてもいけない。警察内部でも、選挙に対して興味と関心を醸成させることが極めて難しい。これは永遠の課題だと思います。
新型コロナウイルス関連以外だと、最近一時的にでも人々に選挙に興味を持たせられた成功例はネット発のものが多いですよね。今後もそういった機会がwebの力で増えるかもしれません。その時インターネットユーザーが選挙の情報がたくさん詰まった選挙ドットコムにアクセスしてくれれば、もしかしたら一人の意識を変えられるかもしれませんね。
―横尾
本日はありがとうございました。
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